やってみたシリーズ落語編!〜桂三幸さんに弟子入り!?してみた〜

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桂三幸さんに弟子ってどんなんか聞いてみた!

弟子時代の1日のスケジュールは?
人それぞれやけど、ウチは朝師匠が家にいる場合は僕が迎えに行って、仕事がない時は事務所待機で、当時は師匠お一人でコンビニに行くことはなかったので、「おい、コンビニで何か買ってきてくれ」「車出してくれ」って連絡があったらすぐ師匠のとこ行って、師匠の用事をずっとしていく感じかな。
ウチは時間がないので、その間バイトする時間もなかったです。
バイトしなくてもいいように、師匠から全ていただいてたので、ありがたかったのですが、息抜きにバイトしてもよかったかな・・・。

生活費はどうしてるんですか?
師匠が全部出してくれてます。

家賃とかも?
全て払ってもらってました。

お小遣いも?
もらえました。ご飯も一緒に食べたりするので出してもらうし、買うものといえば服ぐらいやから結構貯まったよ。師匠はスターやからね(笑)全て出してもらってました。

弟子の心得は?
難しいけど、師匠のために動かなあかんから。でも、しばらく修行してるうちに、日常と舞台がつながることもわかって、着物を大事にしない人が舞台も大事にしないだろうっ感じました。昔は15(歳)とかで入ってたんで、まず大人として成長してもらわなあかんから、必要かどうか僕も疑問ですけど、炊事も洗濯も自分すると。どれも大変で、やってもらう有り難みがわかりました。いろいろすることで人間として成長あるチャンスがありましたね。今は、大卒で入ってくるので、ある程度人間が出来てしまってますけど。

弟子の期間はどれくらい?
ウチは3年です。2年のところもあります。

その三年ずっと師匠につきっきり?
はい、ずっとです。舞台があったら出るけど、間で稽古して師匠に見てもらうという感じかな。

前座的な感じですか?
前座は、僕はあんまりでなかったけど、当時は番組の前説をやらせてもらってました。

三年間弟子入りしている間に後輩とか来るじゃないですか。すぐに辞めていく子もいるんですか?
僕の時は、一番下の弟子とちょうど五年空いているんですよ。師匠もそろそろ弟子を欲しいと思ったんでしょうか、同時に3人採ったんすよね。師匠は僕が一番最初に辞めると思ってたわって今でも言われますけど。こんな感じの、今時の奴だったんで。でも僕だけ残ったんすよ。僕、最初の挨拶で「何があっても絶対に辞めません。」って言いましたからね。
辞める人は多いですか?
僕が入ってから半分くらいは辞めましたね。飛ぶ人もいるけど、一言挨拶があって辞めるパターンが一番多いかな。
師匠選びの話に戻るんですけど、師匠は芸風で選んだんですか。
僕は紹介でしたけど、「好きやから教えて欲しい」とか憧れて、入る人が多いかな。

レッド2

▲話し方が饒舌で面白かったです。

やっぱり師匠選びは大事だと思いますか?
大事です、師匠選びは。好きじゃないと続かない。僕は入ってから色々と師匠のこと知ったんで、まあ、お見合い結婚みたいなもんでしょうか。ええとこしか見えないので。好きで入ると思ってた感じと違ってたりするんでしょうか?
関西では格分かれてないけど、上下関係はどうしてる?
入った順です。ただ先輩後輩それだけ。作りたいという声もありますけどでも仲良しクラブなんではないので、そういう競争があってもいいかもです。

弟子時代にあった苦労話はありますか
時間がないことですね。自分の自由が一番欲しいので。まあ、学生から急に修行って言われてもしんどかったですね。気持ちがね。

師匠が朝方まで飲んでて迎えに来てくれとかはないんですか。
ウチの師匠はほとんど飲まないんですよ。たまに鶴瓶師匠と飲みに行って「ちょっと待っといて」って言われ、朝の三時ぐらいまで待ってたのに、師匠は忘れてタクシーで帰ってしまって。「あれ?来ないな??」って(笑)
弟子に成り立てと一人前になった時の気持ちの変化は
一人前になってるか分かりませんけど、気持ちに余裕が生まれるというか。私生活が高座につながるというのが雰囲気的に分かったんで、普段の気持ちとかも全部高座に出ることがわかったので、ちゃんとしてないといけませんね。

弟子時代の余裕のない感じとかもやっぱり出ちゃうんですか
出ますよ。お客さんもそういうところも見たいんです。初々しいというか。

弟子時代を経て変わったことはありますか?
まあ、人間として少し成長させてもらいました。
「伝統ってなんやねん。修行ってなんやねん。」って思ってましたけど、そういう自分みたいな人にこそ意味があったかもしれないですね。

これからも変わらないんでしょうね。
昔は中学生とかで入ってたけど、今29(歳)とかで入ったりするから、修行のあり方も変わるかもしれませんね。

忙しいのは師匠と弟子どっちですか?
ムズかしいですけど、師匠の方が忙しいでしょう。当時はテレビもいっぱいあったし、前はもっと忙しかったんでしょうね。
レギュラーが十何本ありましたから。
だから身内がダラけてたら、めっちゃ怒ると思います。
「俺ががんばってるのに何やねん。」って思うでしょう。
好きで入ったんちゃうんかいって。
だから昔はよう怒ってはったんすよ、今は全然怒らないです。
弟子は自分のことのように感じて動く。これが私生活にも落語にも繋がるのがわかるのは、しばらくしてからでした。

弟子をとる基準は?
それは人間性かな。
一緒におってうっとうしかったら嫌なので、まず人間がちゃんとしてないとね。
でも、優しい奴とるんやったら面白い奴とりたい気持ちもありますけど。

もし自分に弟子ができたら、どう思います?
えー。奇特な奴やなって。

とりたいっていう気はないんですか?
無理しては、無いです。
どっちでも。同期は弟子を取ってますよ。そいつはしっかりしてるんで。

今後も弟子制度って必要だと思いますか?
まあ、どっちでもいいと思います。落語のNSCができても別にいいとも思う。昔は漫才師はみんな弟子入りしてたから、無くても僕は別にいいと思います。そっちの方が時代が変わりそうな気がしますけどね。雰囲気的には。

師匠との思い出深いエピソードとかありますか?
いっぱいあるよ。

すべらない話的な(笑)
僕、車運転するのが好きやったから、師匠はそれも認めてて、運転一番うまいと思ってもらってたから「お前運転だけはうまいな!」って「そうですか、ありがとうございます」って。で、テレビ番組に師匠がゲストで出てて、“この世で一番怖いもの”に対して師匠は“弟子の運転”って書いてましたね。
俺のこと言うてんのちゃうの!?って

いや~、すべらないですね~。

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▲さすが落語家、すべらん表情。