君はひとりじゃない。君は変じゃない。LGBT当事者の語る人生の歩み

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最近「LGBT」って言葉をよく耳にしません??LGBTって何??LGBTってどんな人??そこんところのお話を聞いてみようと、レインボーフェスタ2018の関係者の方に集まっていただき、お話を聞いてきました。

ちなみに日本におけるLGBTの割合って約7.8%といわれ、学校で40人クラスだと3人はいる計算です。自分ももしかしたらとか、自分の子がもしかしたら、担任するクラスの生徒がもしかしたら、と思う人たちへのメッセージやアドバイスも詰まっていると思います。長文になりますが、ぜひ最後まで読んでみてください。

ユータユータ記者

皆さんはLGBTをご存知ですか?LGBTというのは性的マイノリティーのことを指し、レズビアン(L)、ゲイ(G)、バイセクシャル(B)、トランスジェンダー(T)、の頭文字をとったものです。今回お会いするLGBTの方々は、テレビで見ているような人かなと想像しています。自分の性別に違和感を持っていたり、恋愛対象が周りの人と違ったりするというLGBTの人たちの悩みや、自分はLGBTなのかもしれないと悩んでいる子どもたちに対してのメッセージを取材していこうと思います。

 

くーくー記者

普段は直接的に関わることのないLGBTの人たち。そんな人たちと話ができる今回は、これまでの取材と違い、話すことへの緊張と不安よりもはるかに上回っているのが、これから会う人たちはどんな人なのだろうというワクワクする気持ちでいっぱいです。私の予想では、これから会う人たちはテレビで見るようなきらびやかな衣装を着た人ではなく、町ですれ違っても分からないような人たちだと思っています。取材ではなく、座談会というこれまでとは違う形ですが、いつも通り今まで知らなかったことをたくさん聞いていきたいです!

 

メンバー紹介(敬称略)

桜井 秀人 LGBTブライダルプランナー、各地で講演も行う。

桜井 秀人
LGBTブライダルプランナー各地で講演も行う。

 

まりーだ トランスジェンダーである事を公表して会社員をしている。

まりーだ
トランスジェンダーである事を公表して会社員をしている。

 

瓜本 淳子 動物看護士、大阪市のパートナーシップ宣誓証明制度の第1号、井上さんとパートナーズの宣誓を行った。

瓜本 淳子
動物看護士、大阪市のパートナーシップ宣誓証明制度の第1号、井上さんとパートナーズの宣誓を行った。

 

井上 ひとみ 獣医師、大阪市のパートナーシップ宣誓証明制度で瓜本さんと宣誓を行った。

井上 ひとみ
獣医師、大阪市のパートナーシップ宣誓証明制度で瓜本さんと宣誓を行った。

 

 

ともひろ フリーター、レインボーパレードの運営に携わっている。

ともひろ
フリーター、レインボーパレードの運営に携わっている。

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参加者の自己紹介

●まりーだ

まりーだと言います。年齢は50を超えています。もともと男性で生まれて、今は女性として生活をしているトランスジェンダーで、会社でもみんなに公表しています。この生活を始めたのは、会社でも公表したちょうど2年前ぐらいかな。それまでは一応隠しながら生活していたんですけど、会社でも体調の事とかがあって、それで公表して。言った限りは、次の人達に何かつなげようと思ってこういう活動をしています。よろしくお願いします。

 

●瓜本淳子

瓜本と申します。動物看護士をしています。職場も友達も両親もみんな私の事は知っています。今年39歳です(笑)。よろしくお願いします。

 

●井上ひとみ

井上ひとみと言います。獣医師をしていてパートナーの瓜本淳子さんと一緒に働いています。で、自分の事は女性と思っていて恋愛対象も女性で、いわゆるレズビアンですね。今月から始まった大阪市のパートナーシップ宣誓証明制度を利用して、大阪市の中では公的パートナーとして一応認められた形です。よろしくお願いします。

 

●ともひろ

かさはらともひろです。今はフリーターで、つい2年ほど前まで大学生でした。僕は、女性なんだから女性らしく生きなさいって言われるのが苦手でした。スカートをはいて仕事をするくらいなら仕事をしたくないなって思っていました。それが大学生の時に性同一性障害っていう言葉を初めて知ってこんな生き方ができるんだ、自分はこれだ!みたいな腑に落ちる部分があったんです。それで、徐々に男性のような生活をしていって。で、本当は男性で生まれてくるべきだったんだな、みたいなところまで進んでいきました。そしてホルモン注射もして、声が徐々に低くなっていく、男性のような声になっていく、っていうところまでいろいろしていきました。今は、男性として生きていて、男性と付き合っています。ややこしいんだけどもトランスジェンダーでバイセクシャルみたいな。男性として生きていきたいんだけども、性思考っていって好きになる相手の性別っていうのは、性別を問わない、僕は男性とも女性とも付き合えますよっていうスタンスをとっています。っていう感じかな。

 

●桜井秀人

桜井秀人と申します。僕はLGBTの活動をいろいろやっていて主に中でもメインでLGBTのブライダルプランナーとして活動しています。同性結婚とかトランスジェンダーの人の結婚式を取り扱っています。毎年10月にレインボーフェスタっていう、LGBTの人たちを中心とするすべての人の性別をお祝いするお祭りっていうのをやっているんやけど、そのステージで3年前に第1号として結婚式を挙げたのがこの瓜本さんと井上さんです。それと、LGBTっていう言葉は2012年頃から使われだして、いろんな人が知るようになったんやけど、まだまだ知らない人もいる。それで、僕が学校とか市役所とかいろんなところに行って講演するお仕事をしています。よろしくお願いします。

いきなり、ちょっと脱線してお金の疑問!?

いきなり、ちょっと脱線してお金の疑問!?

 

 

 

 

 

 

 

 

ユータ

 

 

 

 

一つ質問良いですか。そのホルモン注射とかって月々結構お金かかるんですか。自費になるでしょ?

 

 

 

桜井

 

金の話(笑)。

 

 

 

ユータ

 

なかなか聞けないし!(笑)

 

 

 

まりーだ

 

確かGID(編集部注:性同一性障害)の認定とったら保険がきくはず。3割負担で。私は、1アンプル1200円で2アンプルやと2400円。それに大体プラセンタ打つから大体4000円くらい払ってる。

 

 

ユータ

 

それは月1回なんですか?

 

 

 

まりーだ

 

月1回です。でも難しいところがあって、もともと私は男性なので、身体が自分で男性ホルモンを作ります。そこに、女性ホルモンを入れる。するとそこで戦うんですね。男性ホルモンと女性ホルモンが戦う。その時は多い目に打ちます。月2回であったりだとか。ただそれが手術によって、男性ホルモンをつくる機能をとってしまうとそれが1か月に1回で済むっていうスパンには変わってくる。状態によって変わってくるので。わかる?

ともひろ

 

僕、大学生の時あんまりちゃんと理解してなくて、どうやら注射打ったら男の子っぽくなれるらしいよ、みたいな都市伝説的な話だったから。

 

 

桜井

 

口裂け女と一緒な感じ(笑)

 

 

 

笑いも交えつつ。。。

笑いも交えつつ。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分を知ったきっかけ

くー

 

自分が周囲とちょっと違うとかって気づいたきっかけや時期と、LGBTという存在を知って、自分ここやなっていう腑に落ちた瞬間とか、きっかけとかを教えてください。

 

 

井上

自分は恋愛対象が女性なだけで、自分の性自認には全然違和感なかったんです。ただ、大体中学ぐらいの時から周りの女友達が、誰々が好きみたいな話を段々してきていて、でも私は別にかっこいいとか思ってなかったから、何とか話を合わすために一番よさそうな人の名前をとりあえず上げてみたりしていたんですよね(笑)。そんなこんなしているうちに高3の時に私から見てすごくかわいい女の子がいて、その子と話していると楽しいし、ずっと一緒にいたいし、何ならハグもしたい、もしかしたらちょっとキスとかもしたいなって思うような子が出来て。これはもしかしたら、自分はこの子のことを友情じゃなくて、恋愛対象として好きなんじゃないかと思ったんですよ。で、これは誰にも言われへんなーと思いつつ過ごしていたんですね。そのころ、同級生で「あの人たち女の子同士で仲良いからレズビアンやで」っていじめられていた子もいたから余計に言えなくなっていたんですけど。でも、キリスト教学の授業の牧師の先生がすごく進んだ考え方で、キリスト教って同性愛とかダメって言われているけど、人の愛にそんな罪とか同性愛はダメとか神様が言うはずがないって言ってくれて。それで自分はこのままこの女の子のことを好きでいいんだ、全然恥ずかしいことじゃないんだって思って。自分はレズビアンとして生きていこうって思えたそこからが、自分のレズビアンとしての自覚の始まりです。

瓜本

 

私の中学生とか高校生の時は、女の子の事が気になることもありました。周りは男性が好きって言っていたので自分はおかしいと思っていて、20代後半ぐらいまでは男性とお付き合いをしていました。20代後半ぐらいにSNSでそういう同性愛の人がいるんだなって思ってそこからですね。

 

くー

 

じゃあずっと隠されて、うまく仮面をかぶって。

 

 

 

瓜本

 

そうですね。当時は全然ね。

 

 

 

井上

 

そうそう。うちらが10代20代の頃はLGBTどころかセクシャルマイノリティーっていう言葉も全くないし。

 

 

 

桜井

 

中学生の子にはわからないかもしれないけど、昔は、インターネットっていうものがなかった。携帯電話もなかった。ゲイの場合はゲイ雑誌があって、そういう時代は文通で(笑)。

 

 

ユータ くー

 

文通?!

 

 

 

桜井

 

ほらびっくりした(笑)今やったらメールで済むのを、わざわざ手紙を書いてポスト入れて何日も届かない、そういうのが当たり前の時代。

 

 

まりーだ

そんなん言ったら黒電話出てきますよ(笑)私はちょっと変わっているっていうか。例えば、くーちゃんとかユータ君とか、将来は何になりたいとかあるじゃない。それが私の場合は将来なりたいのが女性だった。好きな物が女性。だから付き合っていたのも女性しかいないし、今でも恋愛対象は女性。憧れの的みたいなのが、女性。で、ああなりたいっていうのが出てきたのはある程度年齢重ねてからかな。そのころには、好きな女性と結婚もしていたんでね。そういう中でずっとやってきて、でもなんか違うな、自分は女性が恋愛対象として好きだけど、なりたいものも女性なんだなっていうのがだんだん分かってきて。そこからこういう形に変わってきました。

桜井

僕は、はっきりと自認したのが3歳なんですよ。3歳の時に同じ保育園で好きな男の子がいて、どうやら追っかけまわしていたみたい(笑)でも、好きな女の子がいた記憶もある。だから、バイセクシャルになるんです。今は世の中的にLGBTっていう言葉もあるし、インターネットがあるからそういう人がたくさんいるっていうのが分かる。でもその時って、そういう情報がないっていうのと、テレビにそういう人が出ていたとしたら、おかまとかホモって言って、奇妙な人とか気持ち悪い感じだった。昔、広辞苑で同性っていう言葉を引いたのね、1999年ぐらいに。同性って調べたら同性愛って言葉が出てきて異常性欲、おかしな感覚、変な人っていうのが書いてあった。で、これは言ったらあかん、気持ち悪いって思われたり、みんなに嫌われたりするからって。言ったらあかん事なんやなーって3、4歳でも何となく分かる。で、それを閉じ込めるわけよ。それを言わないままずーっと生きてきて、自分自身でもそれを認めてなかった。僕は絶対に女の子が好きやって。で、ゲイによくあるのが「女の子が好きや」と思う為に女の子となるべく接しようとして、結果あいつは女たらしや、女好きやとか変に逆に思われる。だから僕、女の子とも恋愛はできたけども、やっぱり男の子も。そうやって思いながら好きな男の子がクラスにいたりとか。で、これをどう自分の中で線引きできるんかなって。好きな男の子いるんやけどそれも言えないみたいな。で、さっきも言ったようにインターネットが発達した時に、やっぱり他にもいるんやなと思って自分の中でそれが認められたのが22歳の時。

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恋愛観について聞いてみた

くー

 

恋愛についてとか聞いていいですか?

 

 

 

井上

 

男性と付き合っているときしんどかった?

 

 

 

瓜本

 

特に、しんどくはなかった。んー、何もなかったかな(笑)。

 

 

 

井上

私も大学入ってすぐ位の時は、彼女いなかったし、向こうから言ってくれた男性がいたんで、ちょっとだけ付き合ってみたんですけど。やっぱり、手をつなぐのも嫌で、早く離したいと思っちゃって。自分は男性が全然無理なんだな、バイセクシャルじゃなくってレズビアンなんだなって確信しました。で、その後一緒にいてくれるようになった女性は、自分までレズビアンだと思われたらいやだから絶対にうちらが付き合ってることは誰にも言ったらだめだし、私がレズビアンだって言ってくれるなって言われて。ずーっと隠していたんですね。20から30歳くらいまでの間。一応好きな人と一緒にいれているんやけど、誰にも言えないからそれはそれですごいしんどくて。でも、自分の好きな人が言うなって言っているんやから言うわけにもいかず。で、だいぶしんどい暮らしをしていたんですけど、最終的にこの子とこの生活を一生続けるっていうのは無理だってなって、その人と一緒にいるのやめて。で、新しく今のパートナーを見つけたんですけど。なので、周りに隠さないといけないっていう事が、ものすごくしんどかったですね。

くー

 

お付き合いされて、パートナー制度で家族になっていって、家族の在り方とか、将来的な家族観などは、どういう風に考えられているんですか?

 

 

井上

 

んー。自分は、子どもの時から男性と結婚して子供がいてるような想像を全くしてなかったんですよ。多分、誰とも結婚せず1人で暮らしていくんかなーって思ってて。だから、今こうやってパートナーと一緒に暮らせて、周りの人に言えてるっていうのはめちゃくちゃ幸せですね。

 

くー

 

カミングアウトされたことで変化っていうか、周りもそういう風に認められてっていうところで良い変化があったっていう感じですか?

 

 

井上

 

そうですね。今のところ自分の身の回りでは良い変化しかないですね。特になんか、気持ち悪いとか面と向かってされたことはないですね。陰では何言われているか知らないですけどね(笑)

 

 

まりーだ

恋の方は普通にもともと女性が好きなんで。男性の格好をしてお付き合いしていた。この格好をしても女性が好きだったんで。私の恋愛対象はずっと一緒。何にも気にせずに何て言ったらいいのかな…。みんなが説明しているように、ゲイとかレズビアンとか、バイセクシャルとかそんな言葉は、ちょっと抽象的かもしれないけど、いらないと思っている。私は、女性だから男性だからで好きになるっていうのもあるんだけども、基本的には人として好きなるんで、全世界全員バイセクシャルだと思っている。実際、女性としか恋愛はしてないけど、本当にいい人がいてたら、男性とも恋愛するかもわからないし。そこが出会えてないだけかもしれないしね。どっちの性だから好きだとか、誰だから好きだとかはどうでもいい。好きな人が好き。それで、いいんじゃないかと思っている。昔から、私たちの父親とか母親とかの年代の人は戦争を経験していて、男は男らしく、女は女らしく、で性別は2つしかない。その世代でずっと育ってきて、はみ出ていく人はすごく少ない。でも、そのはみ出ていった人がそれを伝えていく。だから今、どんどんピラミッド状に広がっていっているところなのかなと思っていて。で、これからもっと増やしていけたらいいなと。だから、恋愛は男だから好き、とか女だから好きとかじゃないと思う。好きな人が好き。それに性別や、年齢も関係ない。

大阪市のパートナーシップ宣誓証明制度、第1号のお二人

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